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「暦の上では冬」ってどういう意味?
まだ秋なのになぜ立冬を迎えるのか

11月に入っても、日中はまだ暖かく感じる日があります。紅葉を楽しむ時期でもあり、「冬」という言葉には少し早いように感じる方も多いのではないでしょうか。
ところが、この時期になると天気予報やニュースで「暦の上では冬を迎えました」という言葉を耳にします。 まだ秋らしさが残っているのに、なぜ「冬」なのでしょうか。 その理由には、日本で古くから季節の目安として使われてきた「二十四節気」が関係しています。
「暦の上では」とは、どういう意味?
立冬を迎えて「暦の上では冬」と表現するときの「暦の上」とは、二十四節気による季節の区切りを指しています。 二十四節気では、立春・立夏・立秋・立冬をそれぞれ四季の始まりとし、立冬から冬の季節に入ります。 つまり「暦の上では冬」とは、「二十四節気では冬の季節を迎えた」という意味なのです。
二十四節気の仕組みや24の節気については、「二十四節気とは? カレンダーに残る24の季節の目印」で詳しく紹介しています。
立冬とは? なぜ11月上旬から「冬」なのか
立冬(りっとう)は、二十四節気のひとつです。国立天文台では、立冬を「冬の気配が感じられる」と説明しています。 2026年の立冬は11月7日です。 ここで大切なのは、立冬が「一年で最も寒いころ」を表しているわけではないということです。
立冬は、冬の盛りではなく、冬の気配が少しずつ現れ始める季節の節目です。 そのため、立冬を迎えた日に急に気温が下がったり、景色が冬へ変わったりするわけではありません。秋から冬へ向かう、その境目に置かれた目印と考えるとわかりやすいでしょう。
気象の「冬」と暦の「冬」は違う
「11月なのに冬と言われても、やっぱり違和感がある」という方もいると思います。 その理由のひとつは、私たちが普段感じている季節と、暦が示す季節では、基準が違うからです。
気象庁では、季節を3か月ごとに区切り、12月から2月までを「冬」としています。一方、二十四節気では、立冬から立春の前日までを「冬」としています。つまり、どちらかが間違っているのではありません。気象では気温や天候の傾向を見るために季節を区切り、暦では太陽の動きをもとに季節の節目を示しているのです。 同じ「冬」という言葉でも、何を基準にするかによって時期が異なるのです。

立冬のころ、暮らしの中に見つかる「冬の気配」
立冬のころは、まだ秋の景色が残る一方で、少しずつ冬へ向かう変化も感じられる時期です。 朝晩の冷え込みが気になり始めたり、日の短さを感じたり、上着を手に取る機会が増えたり。地域やその年の天候によって感じ方は異なりますが、身の回りを見渡すと、秋の中に小さな冬の気配を見つけることができます。
二十四節気は、季節をぴったり言い当てるための天気予報ではありません。「そろそろ季節が次へ動き始めていますよ」と、暮らしの中の変化に目を向けるきっかけのようなものともいえます。

暖かい日でも「立冬」を迎えるのはなぜ?
11月になっても暖かい日が続くと、「まだ冬ではないのでは?」と感じることがあるかもしれません。 しかし、二十四節気は、その日の気温や天候によって決まるものではありません。太陽の位置を基準にしており、立冬は太陽黄経225度となる節目です。 そのため、暖かい日であっても暦では立冬を迎えます。「今日は暖かいから、まだ立冬ではない」というものではないのです。
暦は天気予報ではなく、季節の移ろいに気づくための“ものさし”。立冬は、実際の気温とは別の基準で、一年の中に置かれた季節の目印なのです。
「暦の上では」という言葉が教えてくれること
「暦の上では冬」という言葉は、今日から急に冬になることを知らせるものではありません。秋の中に少しずつ現れ始めた冬の気配に目を向ける、ひとつのきっかけです。 カレンダーに記された立冬や冬至などの節目を知ることで、朝晩の空気、日の暮れる時間、木々の様子など、普段は気に留めない季節の変化に気づくことがあります。
立冬を迎えたら、「まだ秋なのに」と思うだけでなく、身の回りにある小さな冬の気配を探してみてはいかがでしょうか。
Q&A|「暦の上では冬」について
Q. 2026年の立冬はいつですか?
A. 2026年の立冬は11月7日です。国立天文台の暦要項では、太陽黄経が225度となる時刻は18時52分とされています。
Q. 立冬になったら、本当に冬になったということですか?
A. 二十四節気では立冬から冬の季節に入ります。ただし、立冬は「冬の気配が感じられる」ころを示す節目で、実際の気温や天候がその日から急に冬へ変わるという意味ではありません。
Q. 気象の上では、冬はいつからですか?
A. 気象庁では12月から2月までを冬としています。二十四節気による冬とは季節の区切り方が異なるため、11月に「暦の上では冬」と言われても、気象上はまだ秋ということになります。
Q. 立冬は毎年11月7日ですか?
A. いいえ、毎年まったく同じ日ではありません。二十四節気は太陽の位置を基準に決まるため、年によって日付や時刻が少し前後します。例えば、2026年は11月7日ですが、2027年は11月8日になります。
Q. 立冬の次の二十四節気は何ですか?
A. 立冬の次は「小雪(しょうせつ)」です。2026年は11月22日で、国立天文台では「寒くなって雨が雪になる」と説明されています。



